酸化鉄系VOCs分解材「MT-V3」
(技術評価第1011号)
更新認証された評価証明技術
技術名称: | 酸化鉄系VOCs分解材「MT-V3」 |
依 頼 者: | 石原産業株式会社 |
認 証 日: | 平成21年8月17日 令和元年8月17日(第2回更新) |
開発の趣旨
硫酸法酸化チタン製造過程で発生する副産物(硫酸鉄溶液)を有効利用して生産される酸化鉄「MT-V0」に、金属鉄粉を配合することによりVOCs等分解材「MT-V3」を開発した。従来のVOCs分解技術には金属鉄粉による還元分解や過酸化水素による酸化分解等があり、分解の効果は認められるものの分解後の土壌から赤水が発生したり、分解効果が一時的なものにとどまる等の問題があった。本開発においては、VOCs等汚染土壌または汚染水に対してpHが中性域で安全で且つ容易に分解が可能な材料を提供し、環境汚染の低減を目的とした。また、掘削除去される汚染土壌に対しても処分場への搬出時や搬入後の安全性確保の観点から、安価で高性能なVOCs等分解材を提供することを目的とした。
開発の目標
- 汚染地下水・工場排水に含まれるVOCs(四塩化炭素、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン)を分解すること。
- 汚染土壌に含まれるテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレンを分解すること。
- MT-V3から有害重金属等(砒素、セレン、カドミウム、鉛、水銀、六価クロム、ふっ素、ほう素)が土壌環境基準を超えて溶出しないこと。
技術評価
技術評価委員会により、評価証明の方法に照らして評価した結果、「MT-V3」は開発目標に相応する性能を有することが証明された。詳細については、同技術の技術評価証明報告書に記載されている。
問合せ先
公益社団法人 日本材料学会(TEL:075-761-5321 FAX:075-761-5325 E-mail:jimu@jsms.jp)
石原産業株式会社四日市工場(TEL:059-345-6190 FAX:059-345-6138 E-mail:y-hirai@iskweb.co.jp)