移動型建設土有効利用システム「土壌くん」(技術評価第1012号)

更新認証された評価証明技術

技術名称:  移動型建設土有効利用システム「土壌くん」
依 頼 者:  有限会社巴山土木,協栄建設株式会社
認 証 日:  平成23年4月21日
平成28年4月21日(第1回更新)

開発の趣旨

建設工事等で発生する発生土は,原則としてコーン指数と地盤材料の工学的分類体系(地盤工学会基準)を指標として第1種建設発生土〜第4種建設発生土に分類・区分されており,この区分に沿って河川築堤や土地造成といった適用用途が示されている。建設発生土が,第3種建設発生土であってもタイヤローラや振動ローラ等締固め専用機械による転圧は困難となっており,転圧・盛土管理が可能な道路盛土や構造物埋戻し等に適用できる地盤材料として,そのまま利用できるケースは少ないのが現状である。
このような現状を鑑み,盛土材料としての利用が困難な粘性土等土質材料に,砂・礫質土等良質な土質材料を所定の比率で機械的に均一に混合することにより,転圧・盛土管理が可能な良質な混合土を製造できる「移動型建設土有効利用システム−土壌くん」を開発した。開発にあたっては,解砕機能を有する回転刃により,塊状になりやすい粘性土の計量・定量搬送を可能にした。また,各装置をコンパクトに分割することで機材の搬送性を向上させ,敷地内においてフレキシブルな機械配置が可能なものとした。

技術の概要

移動型建設土有効利用システム「土壌くん」(NETIS登録番号:KK-080038-A)は,建設工事等で発生する締固めが困難な粘性土を含む最大3種類の土質材料を所定の比率で機械的に均一に混合することにより,転圧・盛土管理が可能な良質な混合土を製造する技術である。本技術は,独自に開発した上下2段に直行させた解砕機能を有する回転刃により塊状になりやすい粘性土の計量・定量搬送を可能にしたことを特長としている。さらに,現場組立方式の移動型としており,各装置をコンパクトに分割することで機材の搬送性を向上させるとともに,敷地内においてフレキシブルな機械配置が可能となっている。

開発の目標

  1. 塊状になりやすい粘性土の計量・定量搬送が可能であること。
  2. 盛土材料として使用が困難な粘性土等土質材料に,最大2種類の砂・礫質土等良質な土質材料を所定の比率で均一に混合し,転圧・盛土管理が可能な良質な混合土を製造できること。
  3. 混合土の製造能力が最大100 m3/h程度であること。
  4. 混合土を製造するための「配合設計,製造管理マニュアル」が整備されていること。

技術評価

技術評価委員会を設置して,以下のとおり技術認証を行った。
 平成23年4月21日
 平成28年4月21日(第1回更新)

問合せ先

公益社団法人 日本材料学会(TEL:075-761-5321  FAX:075-761-5325 E-mail:jimu@jsms.jp
有限会社 巴山土木(TEL:075-632-5840  FAX:075-632-5848 E-mail:hayama.cv@minos.ocn.ne.jp