日本材料学会標準
「圧子圧入法によるセラミックスの残留応力測定法」
Residual Stress Measurement for Engineering Ceramics by Indentation Fracture Method(JSMS-SD-4-01)

編集

日本材料学会疲労部門委員会

発刊

2001年3月

体裁

A4版45ページ ISBN4-901381-05-9

定価

4,400円(本体4,000円+税)
会員特価:3,960円

送料

430円

概要

セラミックスは焼結過程における収縮等の寸法・形状変化を生じるため,セラミック製品として寸法精度を確保するには最終的に研削加工を要する場合が多い.このような研削加工によって生じる残留応力はセラミック製品の強度に影響を及ぼすので,その設計段階で加工に伴う残留応力を把握しておく必要がある.現在,セラミックスにおける残留応力の測定法としては,既刊の本会学会標準JSMS-SD-1-00「X線応力測定法標準−セラミックス編−」になっているX線応力測定法が活用されている.一方で,相対的であってもできるだけ簡便に計測するという現場レベルでの実用的観点からすると,X線応力測定法に準じる簡便な測定法が望まれる.そこで,日本材料学会では,セラミックス強度研究分科会の活動母体である疲労部門委員会に学会標準ワーキンググループを設置し,セラミックスにおける残留応力の簡便評価法の策定を行ってきた.この策定過程において大学・企業等の12機関によるラウンドロビン試験を実施し,その成果をもとに学会標準「圧子圧入法によるセラミックスの残留応力測定法」を最終的に策定した.
 本標準は,一般に普及しているビッカース硬さ試験機を用い,JIS R 1607に規定されているセラミックスの破壊じん性簡便評価法である圧子圧入法を利用することによって,常温における平面研削モノリシックセラミックスの残留応力を簡便に測定する方法を提示したものである.また,本標準は,残留応力算出の基本的原理に関するわかりやすい解説,上述のラウンドロビン試験における貴重な実験結果や標準策定にあたり参考とした実験データに加え,関連用語集も収録しており,測定標準としてご活用いただけるだけでなく,研究上の参考にもなる特長を有している.
 ビッカース硬さ試験機があり,簡単にセラミックスの残留応力を測定したいときに,本標準の活用をお薦めする.

目次

本編
1 目的および適用範囲
2 試験方法
3 残留応力の計算

解説
1 圧子圧入法による残留応力測定原理および留意事項
2 ラウンドロビン試験

補遺

用語

後記

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