日本材料学会標準
「電子後方散乱回折(EBSD)法による材料評価のための結晶方位差測定標準」

編集

日本材料学会高温強度部門委員会

発刊

2016年5月

体裁

A4版120ページ

定価

24,200円(本体22,000円+税)
会員特価:21,780円
委員特価:11,000円

送料

送料3冊まで500円,4冊以上1000円

概要

高温強度部門委員会では,2006年に「ミクロ損傷解析と非破壊評価法WG」,略称を「損傷評価WG」を発足させ,現在も活動中です.このWGは,クリープ損傷,クリープ疲労損傷,き裂先端損傷などの高温ミクロ損傷評価法について調査・検討し,そのために必要な基盤データの整備のための共同研究を行い,特にEBSD(Electron Back Scattering Diffraction:電子線後方散乱回折)法や,X線,ナノインデンター,原子間顕微鏡など,数々の手法について分担して計測試験を行い,損傷の統合的・マルチスケール的な計測・観察・解析技術の構築をはかることを目的として設立されたもので,2011年から第II期の活動を行って参りました.この活動の中で,クリープ損傷材のEBSD法のラウンドロビン測定を行い, その測定過程には数多くの調整項目や設定項目が含まれ,材料評価には様々な結晶方位差指標のパラメータが用いられ,算出方法,名称は用いる解析ソフトウェアに依存し,統一されていないものでありました.そこでWGでは,測定装置メーカに依存しない用語と方位差指標を定義し, EBSD測定にかかわる電子顕微鏡の観察と方位測定の方法,および方位差指標の算出方法を示し,これらを標準化することで,経験の有無に依らず測定の品質を確保し,異なる測定結果の比較を可能にすることを目指した測定標準の策定活動行って参りました.そして,このたび,第II期の活動をほぼ終えました.
以上の知見を別に示す目次にしたがって学会標準としてまとめ,公表致したく存じます.この報告書は,部門のみならず,学会全体,さらには日本全体の一つの知的財産になり得るものと確信しております.

目次

第1章 はじめに
第2章 適用
第3章 用語の定義
第4章 装置構成
第5章 測定準備
第6章 測定手順
第7章 方位差の計算
第8章 材料評価
第9章 記録
付録1:サンプル準備(コロイダルシリカ研磨時間)
付録2:測定条件の影響
付録3:ラウンドロビン測定結果
付録4:解析事例
(1) 理論的背景
(2) 塑性ひずみ
(3) 疲労
(4) クリープ1
(5) クリープ2
(6) 3D-EBSD測定法
付録5:EBSD測定装置メーカ使用用語との対応
別表1 EBSD測定標準条件

申込方法

A4用紙に「電子後方散乱回折(EBSD)法による材料評価のための結晶方位差測定標準」購入希望とし,部数,必要書類,会員・非会員の別,送付先,電話番号を記入の上,FAXまたは,電子メールでお申し込みください.

申込先

〒606-8301 京都市左京区吉田泉殿町1-101
日本材料学会出版部
FAX(075)761-5325   E-mail: jimu@jsms.jp