高温強度学入門

編  集

日本材料学会高温強度部門委員会

発  刊

2012年3月20日

体  裁

A5判 181ページ (ISBN 978-4-901381-41-3)

定  価

3,143円(本体2,857円+税) 送料430円

会員特価

2,828円

特  典

10冊以上ご購入の場合,会員,非会員によらず2,400円/冊(税込)かつ送料を無料とします.さらに,10冊以上同時購入して教科書として使用される場合に限り,図,写真を 集めた写図集電子版を希望者に提供いたします.(授業のスライド等の作成にご利用いただけます.)

概要

高温強度学は,主にクリープや高温疲労といった,高温における材料の破壊を取り扱う学問として立ち上がり,電力・化学プラントやジェットエンジンなどの高温機器の信頼性向上に貢献してきた.実機の信頼性評価においては,破壊だけでなく,高温で顕著となる材料の非弾性変形の解析技術,環境効果や時効による組織変化などに関する知見も必要となり,さらに設計手法や検査を含む余寿命評価技術への適用も重要な課題となる. 高温強度学は,これらの工学的な要求に応えるべく,様々な学術分野を取り込みながら発展してきた.一方で,多種多様な学術分野を包含することから,高温強度の全容を網羅する専門書は長らく発行されていなかった.高温強度部門委員会では,2004年,部門50周年の記念出版として「高温強度の基礎・考え方・応用」の作成に着手し,2008年に刊行した.本書は,現在の高温強度に関る最前線の情報を網羅しているといえるが,内容が多岐にわたるため,必ずしも初学者向けではない面もあった.学術分野の継続的な発展のためには,次代を担う若手研究者の育成が重要である.その要請に応えるため,「高温強度の基礎・考え方・応用」から基礎的な内容を抽出するとともに、一部新たな内容を加え,入門書として再編集した. 本書は,主に大学,大学院の学生の教科書を想定して編集したものであるが,産業界における技術者にとっても有用であると考える.本書が若手研究者の参考書として活用され,高温強度学の発展の一助となれば幸いである.

目次

第1章 高温強度の現象
 1.1 高温とは
 1.2 高温構造材料が受ける損傷
 1.3 高温材料強度学の難しさ
第2章 耐熱鋼,耐熱合金と強化機構
 2.1 耐熱鋼,耐熱合金の種類と特徴
 2.2 高温強度の支配因子
 2.3 金属組織の観察方法と特徴
第3章 高温における変形と破壊>
 3.1 高温引張
 3.2 クリープ
第4章 高温における変形の解析
 4.1 弾塑性変形
 4.2 クリープ変形
 4.3 熱応力
 4.4 高温構造物の変形
 4.5 高温非弾性変形の簡易評価法
第5章 高温疲労,クリープ疲労
 5.1 低サイクル疲労と高サイクル疲労
 5.2 疲労寿命則
 5.3 熱疲労
 5.4 高温疲労に対する時間,速度効果
 5.5 クリープ疲労寿命評価法
 5.6 クリープ疲労条件における損傷メカニズム>
第6章 高温破壊力学
 6.1 線形破壊力学
 6.2 非線形破壊力学
 6.3 破壊力学パラメータの評価方法
第7章 余寿命評価
 7.1 余寿命評価と損傷発達曲線
 7.2 余寿命評価手法
第8章 高温構造物の強度評価
 8.1 高温構造設計の考え方
 8.2 溶接継手の高温強度

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