日下貴之氏(第62・63期庶務理事)コラム

2014年〜2015年

近頃の学生は・・・

自分の周りの学生を見る限り,近頃の学生はキャリアアップのための活動 (インターンシップ,企業見学,学会参加など)に熱心になったように思います. 就職難の時代を経て,個人の力が重視される時代になったからだと思いますが, 学会としても,こういう部分のサポートをさらに重視すべきではと感じています.

身近な学会

学生の頃,材料関係の教科書のみ,生協や本屋ではなく材料学会に 買いに行っていました. また,材料学会の会議室で講演を聞かせていただいた記憶もあります(今から思えば,『もぐり』だったのかもしれませんが). 学会の活性化という意味では,そういう学会との身近な接点というのも重要なのかなと思っています.

支部訪問について

昨年度末から今年度初めにかけて,支部訪問というものを実施させていただきました.個別の内容は割愛 させていただきますが,いくつ か非常にユニークな取り組みがあり,今後,いろいろな企画を立てていく上で大いに参考にさせていただ きたいと思っています.ご協力 いただきました皆様にあらためて御礼申し上げます.

複合材料分野

今年度から2年間の任期で複合材料部門の委員長を仰せつかっております.最近はテレビCMなどでも知られ るようになった熱可塑性樹 脂を母材としたCFRPが話題の一つになっています.主役である強化繊維ではなく,脇役である母材樹脂の 変化によって,複合材料の 力学(強度学)そのものが様変わりするのかもしれません.

滋賀県は○○○で世界一?

滋賀県草津市にあるキャンパスに勤め始めて15年になりますが,ひょんなきっかけか ら,身 近なところに予想もしなかった世界一があることを知りました. 日本最大にして世界有数の古代湖「琵琶湖」でも奈良時代には朝廷に献上されていたという近江名物「鮒寿司」でもありません. 意外や意外,『積雪量』で世界一なんです.1927年に伊吹山(滋賀県米原市)で積雪量11mという記録があり,これがギネス記録に なっ ているそうです. 今でも冬場のマイカー通勤には,スタッドレスタイヤが欠かせません.

油引きをご存じですか?

研究室の飲み会の席での出来事です.ある学生が「油引きで滑って転んで・・・」なんて 話を 始めました. 私は「懐かしいなぁ」と『当たり前』の感想を抱いていたところ,当の学生と私以外には,ぜんぜん『当たり前』ではなかったようです. その場の「アンケート調査」の結果では,小中学校で『土足』というのは,特定の地域に限定されたもののようで, 恥ずかしながら,中学校卒業以来30年を経て,ようやく世間の相場を知るに至りました.皆さんはご存じですか?『油引き』. 『土足』の教室には付き物なんです.

急がば回れ

「もののふの矢橋の船は速けれど急がば回れ瀬田の長橋」.『急がば回れ』という格言の語源です.「瀬田の長橋」は「瀬田の唐橋」ですが,現在は,観光名所であるばかりでなく,重要な生活道路となっています.一方,「矢橋の船」は現在の「近江大橋」にあたるのだと思いますが,最近,矢橋の側に大きなショッピングセンターが建ちました.マイカー通勤の私にとっては,近道であるものの混雑した「瀬田の唐橋」を通るよりは,遠回りでも広々とした「近江大橋」を通る方が『急がば回れ』になっています.

雪だるま

十数年前にアメリカで在外研究をしていた頃のことですが,研究室の学生さん達に 近郊のスキー場に連れて行ってもらいました.なにやら雪だるまらしきものが. 「一段多い?」.変わった雪だるまを作る子供達もいるものだと感心していると, 別の場所にも雪だるま.やっぱり「一段多い?」.一番下は「足」にあたるそうで, 「スノーマン」は立っているんだそうです.「日本の雪だるまはこうだ」とばかりに, 二段式の雪だるまを作って見せると,「それじゃあ歩けない」と一蹴されてしまいました. 西洋と東洋の『目線』の違いでしょうか.

低回生と高回生

「ていがくねん」とタイプして変換してみてください.「低学年」と変換されるはずです. 次に,「ていかいせい」とタイプして変換してみてください.「低回生」と変換された貴方は 立命館大学の関係者です.「回生」という言葉そのものも西日本の大学固有の表現のようですが, これにさらに「低」,「高」という接頭辞を付けるのは,立命館大学固有のきわめてローカルな 表現のようです.会話の中で,「回生」という言葉が出てきたら西日本の大学関係者,そこに 「低」,「高」が付いたら立命館大学の関係者(私もそうです),というトリビアでした.

若手学生研究発表会

この10月に開催予定の材料WEEK関連の行事として,「若手学生研究発表会」というものの企画を進めています. 先日,第1回の実行委員会を開催し,開催方針について意見交換を行いました. 委員長を含めて,実行委員すべてが学生という構成ですが,想像以上に活発な意見交換があり,なかなか面白い企画になりそうに思えました. 第1回ということもあり,不安要素がなきにしもあらずですが,成功に向けて,多くの会員の皆様方のバックアップがいただければと考えております.