V−JET工法(二重管式高圧噴射攪拌工法)
(技術評価第1017号)
新規認証された評価証明技術
技術名称: | V-JET工法(二重管式高圧噴射攪拌工法) |
依 頼 者: | 株式会社日東テクノ・グループ 株式会社エヌ、アイ、ティ |
認 証 日: | 令和2年6月30日(認証期間5年間) |
開発の趣旨
V−JET工法は,長年にわたる数多くの実績をもつJSG工法(二重管式高圧噴射攪拌工法)の特長を活かしつつ,段差対向噴射機構を持つ特殊先端噴射装置にて,より効率的な切削が可能となり,施工の高速化と改良体の大径化を図った。高圧噴射攪拌工法で用いる先端噴射装置は改良体品質を確保する上で最も重要な機械装置である。従来の先端噴射装置は,噴出孔の直前で圧送路が直角に曲がる構造のためエネルギーロスが多くφ2.0m程度の改良径が上限となっていた。これに対しV−JET工法の特殊先端噴射装置は,噴出孔直前の経路を緩やかにし,さらに圧送される流体に螺旋旋回運動を与えることにより圧送エネルギーの消耗減衰を抑えることが可能となりφ6.0mまでの大径改良が可能となった。また,従来は1か所だった噴射孔を対峙する2か所対向に配置することにより,地盤切削回数が2倍となり攪拌回数が増えることで改良体品質のばらつきを小さくすることが可能となった。さらに対峙する2か所方向に噴射することにより装置に作用する力に横方向の偏りが無くなるため,特殊先端噴射装置の回転引上時に本体が外側に振れることなく鉛直性を保ち安定しているため,所定の位置で噴射することが可能であり,高深度の改良においても計画位置に改良体を造成することが可能である。
開発の目標
- 特殊先端噴射装置を用い,4つの施工タイプに設定された仕様(硬化材噴射圧力・噴射量・造成時間・回転数)で施工することにより,粘性土および砂質土地盤において,所定の改良強度を有する計画改良径以上の改良体(最大径6.0m)を造成できること。
- 特殊先端噴射装置を用いることで地盤切削回数ならびに攪拌回数が増えることにより,所定の改良強度を有し,改良体品質のばらつきが少なく,連続性が高い改良体を造成することができること。
- 特殊先端噴射装置を用いることで,装置に作用する力に横方向の偏りが無くなることから,所定の位置で噴射することが可能であり,管路位置(孔曲がり)測定をすることで本工法の標準仕様30mを超える深度で改良体を造成できること。
- 専用管理装置を用いることで,施工ヤード・プラントヤードに分かれた複数の施工管理項目を一か所でリアルタイムに計測管理・経時記録ができ,施工管理が容易となり省力化が図れること。また,施工データの連続的な取得により品質管理の向上・書類作成に係る作業時間の軽減等が可能となること。
技術評価
技術評価委員会により,評価証明の方法に照らして評価した結果,「V-JET工法」は開発目標に相応する性能を有することが証明された。詳細については,同技術の技術評価証明報告書に記載されている。
問合せ先
公益社団法人 日本材料学会(TEL:075-761-5321 FAX:075-761-5325 E-mail:jimu@jsms.jp)
株式会社日東テクノ・グループ(TEL:03-5825-3703 FAX:03-5825-3757 E-mail:tech@sanshin-corp.co.jp)
株式会社エヌ、アイ、テイ(TEL:03-3481-8986 FAX:03-3485-1245 E-mail:info@nitjet.com)