公開部門委員会
第355回疲労部門委員会
「疲労試験規格に関する疲労部門委員会の取り組み」

主催

日本材料学会 疲労部門委員会

期日

2023年10月10日(火)13:00〜16:30

会場

京都テルサ 東館3階B会議室(ROOM 8)
〒601-8047 京都市南区東九条下殿田町70番地
TEL 075-692-3400
https://www.kyoto-terrsa.or.jp/

交通

JR線「京都駅」八条口から徒歩約15分,近鉄「東寺駅」から徒歩約5分,京都地下鉄「九条駅」から徒歩約5分,市バス「九条車庫」から南へすぐ

趣旨

構造物の疲労破壊を防止するためには,疲労試験結果(S-N曲線)が必須です.この前提として,疲労試験が適切に行われる必要がありますが,やり方によっては疲労強度を過大もしくは過小に評価してしまう可能性が否定できません.このため,疲労試験方法に関するJIS規格,ISO規格などが制定されています.これらの規格は,技術の進歩に合わせて適切な改正を行い,その妥当性を担保し続けなければなりません.
疲労部門委員会では,国際・国内規格対応委員会を立ち上げ,ISO規格の定期見直しに対応するとともに,今年度から回転曲げ疲労試験のJIS規格改正に向けた活動を始めています.本会では,疲労部門委員会の活動を紹介するとともに,(一社)日本溶接協会で制定された超音波疲労試験の規格制定について,さらに規格に対する日本溶接協会鉄鋼部会での取組状況について話題提供を行います.
本取り組みは,長期にわたり責任を持って対応する必要があります.疲労部門委員会の委員のみならず,ご関心をお持ちの方々のご理解と積極的なご参加を期待しております.

プログラム

1. 13:00〜13:30 疲労部門委員会ビジネスミーティング

2. 13:30〜16:40 研究討論会

(1) 13:30〜14:20
疲労部門委員会 国際・国内規格対応委員会の活動

神戸大学 名誉教授 中井 善一 氏

国際・国内規格対応委員会の役割は,材料の疲労に関するISO規格及びJIS規格の制定及び改正の検討を行うことである.現在,疲労部門委員会が原案作成団体となっているJIS規格は,JIS Z 2273 (金属材料の疲労試験方法通則), JIS Z 2274 (金属材料の回転曲げ疲労試験方法), JIS Z 2275(金属平板の平面曲げ疲労試験方法)であるが,JIS Z 2273は2021年に廃止された.本講演では,JIS Z 2274をISO 1141 (Metallic materials - Rotating bar bending fatigue testing)に整合した規格として改正するための作業を行っている現状について説明するとともに,JIS Z 2275の改正予定,および疲労試験に関連するISO規格に対応した新たなJIS規格の制定の必要性について述べる.

(2) 14:20〜15:10
超音波疲労試験規格WES1112の紹介と今後の課題

青山学院大学 名誉教授 小川 武史 氏

超音波疲労試験規格WES1112は,日本溶接協会において2017年に制定され,徐々に利用が拡大している.2018年には英訳版の発行を行い,現在はASTMまたはISOへの導入が期待されている.本講演では,規格内容と得られた結果を紹介するとともに,講演者が超音波疲労試験規格に取り入れたいと考えている今後の課題を解説する.

<休憩>15:10〜15:25

(3) 15:25〜16:15
日本溶接協会 鉄鋼部会とそこでの取組み事例(ISO規格提案)

JFEスチール株式会社 田川 哲哉 氏

日本溶接協会 鉄鋼部会では,1949年の発足以来,鉄鋼製品に関わる安全保証に関わる破壊問題に取り組み,規格化という形で成果を残してきた.本講演では,鉄鋼部会がこの10年間に取り組んできた問題と規格化への取組み・成果の概要を紹介する.

(4) 16:15〜16:30 総合討論

参加費

無料

事前登録制です.参加ご希望の方は,以下のいずれかの方法で回答してください.(1, 2推奨)

  1. フォームURL(https://forms.office.com/r/9mVaaxG0ED)で回答
  2. QRコードを読み込んで回答
  3. 庶務幹事(secfatigue@fatigue.jsms.jp)までメールにてご連絡

[参加受付期限:9/29(金)まで]