「高分子材料・炭素繊維複合材料の耐久性評価」に関する講習会

開催日 令和5年11月10日(金)

主催

日本材料学会

協賛(予定)

化学研究評価機構,化学工学会,紙パルプ技術協会,強化プラスチック協会,近畿化学協会,高分子学会,自動車技術会,繊維学会,電気学会,日本化学会,日本機械学会,日本建築学会,日本合成樹脂技術協会,日本ゴム協会,日本材料科学会,日本接着学会,日本繊維機械学会,日本塑性加工学会,日本電子材料技術協会,土木学会,日本複合材料学会,日本レオロジー学会,日本界面学会,プラスチック技術協会,プラスチック成形加工学会、マテリアルライフ学会

日時

令和5年11月10日(金) 10:00〜16:40

会場

オンライン開催

趣旨

高分子材料は,金属材料および無機材料と並ぶ三大材料の一つとして,工業の広い分野で使用されています.しかし,高分子材料は他の二者の材料と異なり,その特性が使用環境条件によって多様な経時変化を示す特徴を持っています.このため,その耐久性の評価や寿命の予測は,信頼性のある製品設計や高性能材料の設計などを行うに際し,重要な問題となってきます.そこで,高分子材料の耐久性評価に関する基礎と応用について,それぞれの専門の方にご講演いただく講習会を企画いたしました.多くの方の参加を期待いたします.

プログラム

(10:00〜10:05)
日本材料学会 高分子材料部門委員会 委員長挨拶

京都大学大学院 工学研究科 材料化学専攻
堀中 順一

1.(10:05〜11:05)
工業製品・部材の長もちの科学

(株)KRI、解析研究センター副センター長
本間 秀和

大量生産・使い捨ての時代から、良い製品を長く大事に使っていく時代に変わりつつある.日本の工業製品は安心して、長く使用できる大きな強みを持っている.工業製品は、多くの材料や部品を組み合わせて作られている.そこで、これら部品の一つひとつに気配りされた材料選定や構造設計と、使用環境を考慮した部品の品質評価が重要である.主に高分子材料を使用した工業製品・部材の品質設計、耐久性評価の事例をご紹介する.

2.(11:15〜12:15)
エントロピーを指標とする高分子材料・CFRPの耐久性評価

東京理科大学 基礎工学部 小柳 潤

エントロピーを指標とする新しい耐久性の考え方について説明する。分子シミュレーションから、マイクロ〜マクロ数値解析を通して、エントロピーとCFRPの劣化・損傷状態の紐付けを行った後、負荷履歴が未知のCFRPのエントロピーを測定し、見えない損傷状態の同定、および予寿命・残存強度を予測するという研究開発を紹介する.具体的には樹脂の破壊をエントロピー律速にした数値解析を実施し、実測は熱容量を測定してエントロピーを予測することで、上記を達成する.

3.(13:30〜14:15)
プラスチック用添加剤の機能と実用における注意点

(株)ADEKA樹脂添加剤開発研究所 所長
大 直子

プラスチックは軽量、加工性に優れることから様々な用途に展開され、今では調理器具から輸送関連、家電、自動車などのあらゆる分野で無くてはならない存在である.これらの用途拡大においてプラスチック用添加剤は重要な役目を果たしており、光や熱、金属接触などによる劣化を抑制することでプラスチックを長寿命化させる、物性や透明性向上などの機能付与により金属やガラスの代替を実現可能にするなど貢献している.本講演では、劣化を抑制するプラスチック用安定剤の実用における役割及び注意点を述べると共に、物性向上、難燃や帯電防止性などの機能付与剤の紹介も行う.

4.(14:15〜15:00)
ゴムOリングの材料設計とシール寿命予測手法

藤倉コンポジット(株) 技術顧問
堀田 透

ゴムOリングによるシール部品は、自動車・航空宇宙分野からガス・給湯器等の日常使用している機器までの機能を維持する役割を果たしている.ゴムOリングのJIS規格(JISB2401)が2012年に改訂され、新しく加わった材料を含めた特性と使用用途及びシール寿命予測手法について解説する.

5.(15:10〜15:55)
プラスチック製品を長く安全に使うための技術

東京都立産業技術研究センターエンジニアリングアドバイザー
(元)(株)ブリヂストン 町田 邦郎

プラスチック製品を長く安全に使うためには、寿命予測に基づく製品設計と故障を未然に防ぐ健全性評価が必要である.温度と時間が等価である性質(温度時間換算則)を利用した高分子材料の疲労寿命予測法と、稼働中の安全性確保のため、材料中に発生した亀裂や劣化を検出する非破壊検査法について紹介する.

6.(15:55〜16:40)
ケミルミネッセンス(CL)を利用した酸化劣化評価

東北電子産業(株) 佐藤 哲

目には見えない微弱な光を検出することで有機物の初期の酸化劣化を測定するCL法について、原理や測定事例を中心に説明する.2018年1月にJIS7351、2022年4月にISO4765に制定された本手法は製品開発から品質管理、リサイクル材評価まで幅広く利用されており、光劣化をさせながらCL測定をする最新のデータなども紹介する.

定員

100名

参加費 (テキストpdf代を含む)

  一般 学生
会員 25,000円 5,000円
非会員 30,000円 8,000円

(会員は協賛団体を含みます.)

申込締切

令和5年10月27日(金)→ 11月2日(木) 締め切りました.お申込みありがとうございました.
参加申込いただいた方には11月6日に参加案内をメールにてお送りいたしました.

問合せ先

〒606-8301 京都市左京区吉田泉殿町1-101
日本材料学会「高分子材料・炭素複合材料の耐久性評価」講習会係
TEL:075-761-5321  FAX:075-761-5325
Email jimu@office.jsms.jp

郵便振替:01000-1-26625
(口座名義 公益社団法人 日本材料学会)

銀行振込:
みずほ銀行出町支店 普通No.1005419
三菱UFJ銀行出町支店 普通No.0006978
三井住友銀行四条支店 普通No.1002445
(口座名義 公益社団法人 日本材料学会)

ご注意

  1. 講師その他にやむを得ない事情が起きた場合,プログラムの一部を変更することがありますので,予めご了承下さい.
  2. 参加費の払い戻しは致しません.
  3. 本講習会はZoomもしくはWebexによるオンライン開催です.
    1)必要なPC等の機器およびインターネット接続環境は各自でご準備ください.
    2)当日,講習会開始30分前にオンライン講習会を立ち上げます.本会から電子メールでお送りする講習会のURLをクリックしていただくことで,参加者名簿と照合後,講演会に参加できます.
    3)オンライン講習会への参加は,申込1件につき1名です.参加に必要なURL等の情報は他者に漏らさないでください.また,不特定多数がいる場所でのご参加は避けてください.
    4)講習会画面の録画あるいは撮影,音声の録音等の行為は固くお断りします.

※講習会参加の申込の際にお届けいただいた個人情報は,日本材料学会の事業運営のみに使用させていただきます.